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前嶋真理子 四谷(2002年12月1日 初段)

止まらず走り続けた3年3ヵ月
尊敬できる先輩の後ろ姿があった

 私が極真空手に入門したのは、3年3ヵ月前の春でした。漠然と、春だから何か新しいことをやってみようと思ったのと、たまたまテレビ番組で百人組手を見たのがきっかけでした。ちょうどその時期、バレエを習い始めた友達に「一緒にバレエを習おう」と誘われていたのですが、ちょっと考えて「やっぱり空手の方が面白そうだから」と断ったのを覚えています。
 最初は運動不足解消のためと思ったのですが、通い始めてみたところそんな気楽な雰囲気ではなく「ああ、自分はどうしてバレエではなく空手を習おうとしたのだろう」と後悔したりしました。でも師範を始め指導員の先輩や、帯上の先輩方が基本から丁寧に、しっかり指導してくださったのと、何より道場の雰囲気から、みんなが空手が好きで、その空手のために大変な努力をしているのだ、と伝わってきました。
 だんだんと少し面白くなって、そのうちかなり面白くなってきて、気付いたら週に4、5日くらい通うようになっていました。そして、通いやすいようにと、マンションの更新のときに道場の近くに引っ越してしまいました。徒歩5分なのでますます通うようになりました。
 しかし、帯が上がってくるとプレッシャーもあり、新しいことを覚える嬉しさよりもできなくてはいけないことができない辛さや、努力が足りない部分などが見えてきて、きつくなってきました。でも前向きに頑張る先輩の姿など見ていると、悩みつつも「もうちょっと頑張ろう」という気になってきました。
 試合に出るようになり、勝てたり、いいぞと思っていると、次にコロッと負けたり、ケガが続いたり、いろいろとありました。でも1回止まったらもう走れなくなる気がしたので、稽古にはなるべくずっと出るようにしました。3年3ヵ月あっと言う間に過ぎて、昇段審査を受けることになりました。
 当日は風邪をひいていましたが「ひいていない」と思い込んで出かけました。風邪で1週間ほど稽古を休んでいた分、身体の疲れが取れていたのと、周りの先輩方の応援が聞こえたのとで、いつもよりよく動けた気がしました。
 この度、初段を許して頂き、杉村師範始めお世話になり続けた先輩方には感謝の気持ちでいっぱいです。ここまでこれたのは、正しい指導や、尊敬できる後ろ姿があったからだと思います。3年3ヵ月はあっと言う間だったような、逆にすごく長い時間が流れたような、不思議な気持ちです。
 これからも初心を忘れずに、黒帯の自覚を持って、精進して行きたいと思います。これからもよろしくお願いします。

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